― おばあ様からお母様へ、そしてご姉妹へ。約70年の時をつないで ―
一枚の丸帯から、二つのショルダーバッグが生まれました。
今回、KODAMA-蚕玉にご依頼くださったのは、
おばあ様からお母様へ、そしてご姉妹へと大切に受け継がれてきた丸帯。
そこには、約70年の時が刻まれていました。

おばあ様が着用された、約70年前の丸帯
この丸帯は、今から約70年前におばあ様が着用されたもの。
その後、お母様へと譲られ、さらにご姉妹の元へ。
長い年月の中で、この丸帯はただ保管されていただけではありません。
掛け軸に仕立てられたり、別の形にリメイクされたりしながら、大切に受け継がれてきました。
そして今回、残っていた帯のハギレを使って、バッグに仕立てたいと考えられたそうです。
ところが、他の製作先へご相談されたところ、バッグ製作をお断りされてしまいました。
そこでご縁があり、KODAMA-蚕玉へご依頼くださいました。
「防水加工」があったからこそ、バッグに仕立てることができました
KODAMA-蚕玉では、帯をバッグとして日常的にお使いいただくために、帯の表面に防水加工を施しています。
帯は、そのままではバッグとして使用するには、表面の糸のほつれや強度など、さまざまな点に注意が必要です。
今回の丸帯も、帯の美しい表面をそのまま生かしてバッグにするには、この加工が欠かせませんでした。
防水加工を施すことで、強度を持たせるとともに、帯表面の糸ほつれの心配を抑えることができます。
だからこそ、約70年前から大切にされてきた丸帯を、バッグとして新たな形に生まれ変わらせることができました。
「この帯を、もう一度使えるものにしたい。」
そのお気持ちにお応えできることを、とても嬉しく思いました。

姉妹それぞれの個性を、革の色に
今回は、ご姉妹それぞれに一つずつ。
お姉様は紫色の革、
妹様は青色の革を選ばれました。
さらに、内生地の色やファスナーの色も、それぞれお好みのものをセレクト。
同じ一枚の丸帯から作られていても、選ぶ革や細かなパーツによって、印象はまったく違うバッグになります。
お姉様らしい紫。
妹様らしい青。
お二人の個性が感じられる、姉妹それぞれのショルダーバッグとなりました。

帯の柄をできるだけ無駄にしないように
今回、特に大切にしたのが、丸帯の柄のつながりです。
せっかく長い年月を経て残されてきた大切な帯です。
できるだけ帯を無駄にすることなく、その美しい柄を生かしたい。
そこで、バッグの裁断では柄の配置を考え、続き柄になるように製作しました。
一つのバッグだけを見るのではなく、二つのバッグを並べたときにも、帯の美しさが感じられるように。
限られた生地だからこそ、裁断にも気を配りながら仕立てています。

約70年の時を越えて、もう一度、日常へ
完成したショルダーバッグをお二人にお渡しすると、
お二人とも大変喜んでくださいました。
おばあ様が身につけた約70年前の丸帯。
お母様へと受け継がれ、
そしてご姉妹へ。
掛け軸になったり、リメイクされたりしながら、長い年月を歩んできた一枚の帯が、今度は姉妹それぞれのバッグとなって、日常の中で使われていきます。
思い出をしまっておくのではなく、持ち歩く。
KODAMA-蚕玉が大切にしているのは、
着物や帯をただ「バッグに作り替える」ことではありません。
そこに込められた思い出や、受け継いできた時間まで大切にしながら、これから先も使い続けられるものへとつなぐこと。
今回の二つのバッグも、これからお二人と一緒に、新しい時間を刻んでいくのだと思います。

あなたの大切な着物や帯にも、物語があります。
お母様から譲られた着物。
おばあ様が大切にしていた帯。
思い出が詰まっているけれど、なかなか着る機会がなくなったもの。
そんな大切な一枚を、もう一度、日常で使えるものへ。
KODAMA-蚕玉では、お客様がお持ちの着物や帯をお預かりし、一点もののバッグへお仕立てしています。
「この帯でバッグを作れるだろうか?」
そんなご相談からでも、お気軽にお問い合わせください。


この記事へのコメントはありません。